こんにちは
エールエージェンシーLac探偵事務所です。
本日も宜しくお願い致します。
これまで小説や映画の名探偵を題材に書いてきましたが、今回は昭和の名刑事平塚八兵衛(敬称略)を取り上げます。
多くの難事件を解決した平塚八兵衛の名は、最近の若い人には馴染みがないかも知れません。
今回は昭和を代表する刑事平塚八兵衛を取り上げます。
平塚八兵衛は1913年(大正2年)に茨城県、今の土浦市に生まれた。
土浦で農業に従事していたが、ある事件で誤認逮捕される。
そして取り調べで暴行を受けたことから発憤し、警察官になろう決意したと言われる。
平塚は「落としの八兵衛」「喧嘩八兵衛」「鬼の八兵衛」「捜査の神様」など数々の異名で知られる敏腕の刑事であった。なお、平塚が在任中に手がけた事件は殺人だけでも124件に上り、戦後の大事件の捜査でも第一線に立ち続けた。
その中でも特に平塚の名を高めたものとしては、犯人に身代金を奪取された後に犯人の声をメディアに大々的に報道されて国民的関心事となる中で迷宮入り寸前になり戦後最大の誘拐事件と言われた「吉展ちゃん誘拐殺人事件」において、犯人の小原のアリバイを崩して自供に至らせた粘り強い取り調べがある。
刑事としての出発点
平塚八兵衛が刑事になったのは昭和初期の頃。
貧困と不安定な社会情勢の中、犯罪が後を絶たない時代。
刑事という仕事を選んだ理由は、単純に「悪を裁きたい」という思いだった。
しかし実際の現場に出てみると、正義感だけでは通用しない現実に直面する。
事件の背景には、常に人間の弱さや、社会が抱える構造的な問題が潜んでいた。
犯人を捕まえることはゴールではなく、その裏にある「人間の真実」を解き明かすことこそが本当の刑事の役割だと感じるようになった。
記憶に残る事件たち
特に平塚の名が知られるきっかけとなった「帝銀事件」や「「吉展ちゃん誘拐殺人事件」。
これらは日本犯罪史に名を残す大事件で、実際に現場にいた平塚には、どれもただの「難事件」以上の意味を持っていた。
帝銀事件
1948年に起きたこの事件では、多くの犠牲者が毒物によって命を落とした凶悪事件。
捜査は困難を極めました。
平塚はこの事件を「人間の心理」を読み解く戦いだと捉えていた。
犯人がどのような思考で行動したのか、言葉の裏に隠された意図をどこまで追えるか。
それを徹底的に掘り下げることが、解決への道筋と考えた。
この事件は松本清張らによって冤罪の可能性も指摘されている点を付しておく。
吉展ちゃん誘拐殺人事件
日本で初めて報道協定が結ばれた事件であり、この事件がきっかけで、被害者やその家族に対しての被害拡大防止およびプライバシー保護の観点から、誘拐事件の際には報道協定を結ぶ慣例が生まれた。
また報道協定解除後の公開捜査において、テレビを本格的に取り入れ、テレビやラジオで犯人からの電話の音声を公開し情報提供を求めるなど、メディアを用いて国民的関心を集めた初めての事件でもあった。
犯人が身代金奪取に成功したこと、迷宮入り寸前になっていたこと、事件解明まで2年3か月を要した大事件。
時効直前にこの事件を解決したのが平塚八兵衛。
平塚は徹底的なアリバイの見直し、証言の矛盾から遂に小原を「落とす」に至った。
三億円事件
1968年、当時の日本を揺るがせたこの事件では、前代未聞の金額が盗まれ、犯人像が霧のように見えないまま終わる。
平塚八兵衛最後の事件だ。
この事件は「完全犯罪」というテーマを国民全体に問いかけるものでもあり、今でも刑事たちにとって学びの多いケース。
平塚は世間の関心を低下させないため、退官後もテレビで呼びかけた。
刑事の信条:足で稼げ
平塚の信条は刑事の仕事は足で稼ぐ」。
情報化社会となった現代では、この言葉が古く聞こえるかもしれないが、今でも共通する基本だと思います。
人間の心理や行動の細部を読み解くには、机上のデータだけでは不十分で、現場に足を運び、人と直接向き合い、五感で感じることが必要不可欠と考えていたようだ。
証拠の裏に隠された「生身の人間」を理解するには、地道な努力と観察が欠かせないのは今も変わりないだろう。
事件が教えてくれたこと
どんな大事件でも、一つの真実を突き詰めると、そこには人間の本質が浮かび上がる。
「人はなぜ悪に手を染めるのか」「社会がどう人を追い詰めるのか」。これらは平塚八兵衛がが一生向き合い続けたテーマと言える。
現代でも未解決事件の代表と言われる三億円事件でその名を聞く平塚八兵衛。
平塚の自書「刑事一代ー平塚八兵衛の昭和刑事一代ー平塚八兵衛の昭和事件史」には、自身が携わった事件を語っており、興味のある方はご一読を。
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